2歳長男虐待死の母親に懲役10年求刑 「親としての心を失い、わが子をゴミ扱いした」(産経新聞)

 夫(35)とともに2歳の長男をごみ箱に長時間閉じこめて窒息死させるなどしたとして、監禁致死罪などに問われた無職、菅野理香被告(35)の裁判員裁判の第3回公判が25日、東京地裁(井口修裁判長)で開かれ、検察側は「親としての心を失い、わが子をゴミ扱いした、思いやる気持ちなど毛頭ない悪質な犯行」などと断罪し、菅野被告に懲役10年を求刑した。

 男性裁判員はこの日の被告人質問で「なぜ、きょうだいのうち長男だけ(虐待して)死なせてしまったのか」と質問。菅野被告は「私なりに長男もかわいがってきた。結果だけを見ないでほしい」と、愛情を注いでいたと訴えた。

 判決は26日に言い渡される。

 検察側は「長男をごみ箱から出すのは容易だったのに助けなかったことなど、重要な役割を果たした」と指摘。弁護側は「虐待行為への関与は少なく従属的。暴力をふるわれる恐れがあったので夫を止められなかった」と主張している。

 起訴状によると、菅野被告は夫=同罪で懲役11年が確定=と共謀し、平成20年12月23日未明、自宅マンションで長男、優衣(ゆい)ちゃんをごみ箱に入れてふたをした。さらに上からポリ袋をかぶせてゴムひもを巻き付け、ベランダや居間に同日夕方まで放置し、窒息死させるなどしたとされる。

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 (2)信用性

 鈴木鑑定は、科学技術の進歩と普及により、世界中どこでも、同じ装置と同じ試薬キットを必要な知識と経験に基づいてマニュアルの記載どおりに使えば同じ結果を得ることができるという意味の標準化が達成された検査方法に基づいて実施されており、鑑定人および鑑定補助人は、3人ともDNA多型学会設立時から20年近い会員歴をもち、DNA多型の研究と実務検査に従事してきており、本鑑定に用いられた鑑定方法に習熟している。検査技術の精度は、DNA配列それ自体を決定する解析装置の精度によって保証されており、第三者による鑑定の正確性の事後的な検証可能性も確保されており、その鑑定の経過および結果について、検察官および弁護人いずれからも特段の疑義は提起されていない。これらの事情に照らすと、鈴木鑑定は十分信用することができる。

 (3)小括

 以上のとおり信用できる鈴木鑑定の結果によると、本件半袖下着から抽出された男性由来のDNA型と菅家氏のDNA型が異なるところ、その抽出部位などに照らせば、前記男性由来DNAは本件犯人の精液から抽出されたものと認めるのが相当である。したがって、この事実自体、菅家氏が本件の犯人でないことを如実に示すものである。

2 本件DNA型鑑定の証拠能力

 弁護人は、本件DNA型鑑定については、前記最高裁判所決定(平成12年7月17日第2小法廷決定、刑集54巻550ページ)において、「(本件DNA型鑑定は)その科学的原理が理論的正確性を有し、具体的な実施の方法も、その技術を習得した者により、科学的に信頼される方法で行われたと認められる。(中略)これを証拠として用いることが許されるとした原判断は相当である。」として、その証拠能力が認められている。

 (2)しかし、当審で取り調べた前鈴木鑑定によると、検査した部位が異なるとはいえ、本件半袖下着から検出されたDNA型と菅家氏のDNA型とは一致しなかったというのであるから、これにより、本件DNA型鑑定は、その証拠価値がなくなったことはもとより、証拠能力にかかわる具体的な実施方法についても疑問を抱かざるを得ない状況になったというべきである。

 そして、当審における各証人らは、本件半袖下着から検出されたDNA型と菅家氏のDNA型との一致を立証するために確定審に提出された、本件DNA型鑑定の鑑定書(第一審甲72号証)添付の電気泳動写真(写真16、17)に関し、次のとおり、その不鮮明さを指摘し、異同識別の判定について疑問を投げかけている。すなわち、前記鈴木教授は「はっきりとせず、なかなか判定できない」旨、前記本田教授は「電気泳動自体が完全に失敗している」、「PCR増幅方法の失敗がうかがわれる」などと指摘した上で、「これらの電気泳動像でバンドが一致していると判定することは絶対にできない」旨、それぞれ前記写真を実ながら当法判定で明確に証言しているところ、これらの証言は、いずれもDNA型鑑定に携わる専門的知識を有する者としての証言であり、その証言内容は十分首肯できるものである。のみならず、検察官請求の証人として当公判廷に出廷した警察庁科学警察研究所所長の福島弘文も、本件DNA型鑑定を擁護する観点からの証言を維持しつつも、前記写真を見て、これらの電気泳動像が不鮮明であることを認めた上、「普通であればやり直す」、「ベストではない、よくないバンドである」旨証言している。これらの証言は、本件DNA型鑑定を実施した技官からは、確定審において、「本件における異同識別の判定は、前記写真自体から直接行ったわけではなく、そのネガフィルムを解析装置で読み取り、補正、計算などの過程を経て行った」旨証言しており、前記福島証人も、当審で同様の証言をしている。しかし、確定審においても、当審においても、これらの証言にかかわるネガフィルムは証拠として提出されておらず、結局のところ、前記ネガフィルムが、解析装置で読み取る等の操作を経ることにより適正な異同識別判定ができるほどの鮮明さがあったか否か、全く不明というほかないところ、当審において、前記計算などの過程に係るデータなどとして、検察官ではなく弁護人から計算データが証拠として提出されたが、これらのデータは一部にすぎず、とうてい前記疑問を払拭(ふっしょく)するに足りるようなものではない。

 (4)以上のとおり、当審で新たに取り調べられた関係各証拠を踏まえると、本件DNA型鑑定が、前記最高裁判所決定にいう「具体的な実施の方法も、その技術を習得した者により、科学的に信頼される方法で行われた」と認めるにはなお疑いが残るといわざるを得ない。したがって、本件DNA型鑑定の結果を記載した鑑定書(第一審甲72号証)は、現段階においては証拠能力を認めることができないから、これを証拠から排除することとする。


第3 菅家氏の自白について

1 自白の信用性について

 まず、そもそも、前記の通り、鈴木鑑定の結果によると、本件半袖下着に付着していた男性のDNA型と菅家氏のDNA型は一致していないところ、この事実は、菅家氏の確定審における捜査段階および公判廷における自白を前提とすると到底説明がつかないものであるから、このような菅家氏の自白は全く信用できないものである。

2 自白の証拠能力について

 (1)弁護人は、菅家氏の自白に証拠能力が認められないことについてるる主張しているが、当審での当事者の訴訟活動や証拠調べの状況を踏まえ、まず、平成4年(以下、特に記載のない限り月日の表記は「平成4年」のことをいう。)12月8日に行われた当時の宇都宮地方検察庁検事森川大司(以下「森川検事」という。)の菅家氏に対する本件についての取り調べ(以下「本件取り調べ」という。)について検討する。

 ア 関係各証拠によれば、(1)本件取り調べは、第一審第5回公判期日(6月9日)と第6回公判期日(12月22日)の間に行われたが、それまでに第1回公判期日(2月13日)と第5回公判期日において被告人質問が行われており、菅家氏は、第5回公判期日までは、本件各公訴事実について否認したことはなかったこと、(2)森川検事は、第1回公判期日後も、別件についての任意捜査として宇都宮拘置支所に赴いて菅家氏の取り調べを行っていたが、本件取り調べの前日である12月7日、任意捜査として別件について取り調べを行っていたところ、菅家氏が、突如、自分は本件の犯人ではない旨の供述を始めたこと、(3)森川検事は、12月7日の取り調べにおいては、菅家氏の否認供述を追及するなどの取り調べはせず、もっぱら菅家氏の言い分を聴取するという態度に終始していたが、翌8日、当初予定していなかった取り調べを行うために宇都宮拘置支所へ赴き、菅家氏に対して本件取り調べを行ったこと、(4)森川検事は、本件取り調べにおいて、最初に菅家氏と少し雑談した後、本件について、本件DNA型鑑定の結果を持ち出すなどした上で、本件の犯人は菅家氏に間違いないのではないのかなどと追及する取り調べを行い、菅家氏が本件について否認から自白に転じた後になって初めて別件についての取り調べを開始したこと、(5)本件取り調べにおいて、森川検事が菅家氏に対し、黙秘権を告知したり、本件については公判中なので取調べに応じる必要がない旨や、本件取調べに応ずるか否かについて本件の弁護人と相談することができる旨を説明した事実は一切なく、また弁護人にも本件取調べを行うことについて通知したり、承諾を求めるなどは一切しなかったこと、(6)菅家氏は、12月11日に兄と面会して無実を訴え、兄は、これを受けて菅家氏がそれまでに家族あてに送っていた無実を訴える手紙を弁護人に届けたこと、(7)菅家氏は、本件取調べの約2週間後に行われた第6回公判期日における被告人質問で、裁判長及び森川検事からの質問に対しては本件を認める供述を維持していたが、その後、主任弁護人から、家族あてに自分が無実である旨を書いていた前記手紙の趣旨について尋ねられると、本件について無実である旨の供述をするに至ったこと、(8)しかし、菅家氏は、12月25日付でその供述を撤回する旨の裁判長あての上申書を作成し、第7回公判期日(平成5年1月28日)において、再び本件を認める供述に転じ、第9回公判期日(同年3月25日)の最終陳述でも本件を認める旨の供述をしていたこと、の各事実を認めることができる。

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<B型肝炎訴訟>36人が追加提訴、原告419人に(毎日新聞)

 集団予防接種で注射器が使い回されたことが原因でB型肝炎ウイルスに感染したとして、全国10地裁で患者らが国に損害賠償を求めた訴訟は24日、新たに36人が追加提訴し、原告は計419人になった。12日には札幌地裁が初の和解勧告を出したが、原告弁護団によると、26日に福岡地裁も和解の意向を示す可能性があるという。06年の最高裁判決で国の敗訴が確定しながら、勝訴した原告5人以外の救済を国側が怠ったことで再び始まったB型肝炎訴訟。400人を超えた原告たちは、早期解決を改めて訴えた。【清水健二、佐々木洋、岸達也、水戸健一】

 「僕の血をきれいにしてほしい。他の感染者の血もきれいにしてほしい」。この日、福岡地裁に提訴した福岡市の冨田圭一さん(36)は、会見で実名を公表して訴えた。札幌地裁の和解勧告後も政府の取り組みが見えてこないことに「和解勧告だけでは安心できない」と焦りを募らせる。

 集団予防接種によるB型肝炎感染に国の賠償責任があることは、北海道在住の5人が起こした訴訟の最高裁判決(06年6月)で既に確定している。にもかかわらず、08年3月から新たに起こされた裁判で国が争い続ける大きな理由が、被害規模の大きさだ。

■被害規模

 B型肝炎の国内推計感染者は110万〜140万人。集団予防接種が原因とされる割合は、医学生が使う内科の教科書で「約2割」と記載されており、20万人を超える可能性がある。その場合、最高裁判決と同水準(1人550万円)の賠償をすれば、補償総額は1兆円超。08年に和解した薬害C型肝炎訴訟では、国内推計感染者190万〜230万人に対し、薬害(ウイルスに汚染された血液製剤の投与)の推計被害者は1万人以上、被害を証明でき給付金を受け取ったのは約1400人にとどまり、今回とは規模が違う。

 政府は16日、関係閣僚会合を開き、鳩山由紀夫首相が仙谷由人国家戦略担当相に総合調整を指示するなど対応を始めた。だが、野党時代の歯切れの良さはなく、24日の衆院厚生労働委員会では「鋭意協議している」と繰り返す山井和則厚労政務官に、自民党の大村秀章・前副厚労相が「なぜ『和解』の言葉が出てこないのか」と迫った。

■救済範囲

 これまでの裁判で国は救済範囲を絞ろうと(1)母子手帳などに集団予防接種の記録が残る(2)母親が存命で血液検査で母子感染を否定できる−−ケース以外は因果関係の証明が不十分と主張。弁護団によると(1)を満たすのは原告の約4割、(2)は約7割にとどまるという。

 だが、原告側から見れば、因果関係の証明を難しくしたのは、国が長年対策を放置し時間の経過を招いたことが原因。「集団予防接種は誰もが受けており記録は不必要。母親が死亡していても兄弟姉妹の血液検査で母子感染は否定できる」と反論する。

 和解の諾否を回答する札幌地裁の次回期日は5月14日。福岡地裁などで和解の動きが広まれば、早期解決への圧力はいっそう強まる。最高裁判決がある以上、和解を拒否して判決に至れば国側敗訴は免れず、政府・与党は被害者救済と財源確保の間で厳しい選択を迫られている。

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KYBは18日、同日開催した取締役会で山本悟社長が退任し、臼井政夫専務が社長に昇格する人事を内定したと発表した。経営体制の強化と若返りを図る。6月下旬に就任する。

山本社長は相談役に就任する。臼井氏は1971年3月東海大学工学部卒、同年4月萱場工業(現KYB)に入社。2003年6月取締役相模工場長、06年6月常務取締役ハイドロリックコンポーネンツ事業本部長を経て、09年6月から専務取締役経営企画本部長。48年11月生まれ、61才。神奈川県出身。

《レスポンス 編集部》

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<殺人未遂容疑>老人施設で3人刺される 入所者逮捕 福岡(毎日新聞)

 17日午前6時15分ごろ、福岡県柳川市佃町の市営養護老人ホーム「柳光(りゅうこう)園」(相浦孝道園長)から「入所者が刺された」と119番通報があった。消防から連絡を受けた県警柳川署の署員が駆けつけると、高齢者3人が腹などを刺されていた。3人は病院に搬送されたが、命に別条はないという。同署は、現場にいた入所者の無職、友添治容疑者(69)を殺人未遂容疑で現行犯逮捕した。

 同署によると、刺されたのはいずれも無職で同園に入所している荻島ナミ子さん(74)▽沖ナツ子さん(81)▽高田勝功さん(70)の3人。

 逮捕容疑は、友添容疑者は同日午前6時から約10分の間に、2階の荻島さんの自室に入り、果物ナイフ(刃渡り約10センチ)で胸などを刺し、首などにも傷を負わせたとしている。さらに沖さんを2階の自室で背中を刺し、高田さんも2階から1階につながる階段で腰を刺したとしている。友添容疑者は「殺すつもりで刺した」と容疑を認めているといい、同署は動機などを調べている。

 柳光園の相浦園長によると、同日午前6時10分ごろ、高田さんが施設内の医務室に「友添さんに刺された」と駆け込んできた。騒ぎを聞きつけた男性の管理人が友添容疑者を取り押さえたという。

 同園には現在、60〜90代の高齢者45人が入所している。職員は17人で、事件当時は当直勤務の2人がいたという。友添容疑者は06年6月から入所。相浦園長は「普段は温厚でおとなしい性格の方。突然、刺したらしい」と驚いていた。【井上秀人、松尾雅也】

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 文化庁は12日、09年度(第60回)芸術選奨の受賞者を発表した。文部科学大臣賞には音楽家の坂本龍一さん(大衆芸能部門)、落語家の林家染丸さん(同)、演出家で新国立劇場演劇芸術監督、鵜山仁さん(演劇部門)ら19人が選ばれた。文部科学大臣新人賞は、バイオリニストの庄司紗矢香さん(音楽部門)、作家の川上未映子さん(文学部門)ら11人が受賞した。贈呈式は19日、東京都内で行われ、賞状と賞金30万円が贈られる。【本橋和夫】

 ◇豊かな表現、批評性に富む演奏に評価

                音楽家 坂本龍一さん(58)

 「予想していなかったので驚いています。(イエロー・マジック・オーケストラで共に活動した)細野晴臣氏も(07年度に)受賞して、とてもお喜びだったことを思い出しました」。日本から活動拠点の米ニューヨークへ戻る直前に、喜びのコメントを寄せた。

 4年ぶりのピアノソロツアー「RyuichiSakamotoPlayingThePiano2009」での豊かな音楽表現や批評性に富む演奏が評価された。自然エネルギーで発電したグリーン電力を使うなど、環境にも配慮した公演だった。

 「ぼくがこのような賞に値することをなしてきたかは疑問ですが、今後はこの賞に恥じないよう精進しなくてはいけませんね」

 ◇音曲噺で成果、三味線、踊りの名手

                落語家 林家染丸さん(60)

 「ただただ落語が好きで一生懸命ひたむきにやってきたつもり。歩んで来た道が正しいのかどうかなかなか自分では分かりませんが、(受賞は)『それでええんや、そのまま歩いていきや』と言うていただいた気がいたします」と喜びを口にする。

 三味線、踊りの名手でもあり、上方らしいお囃子(はやし)の入る粋ではんなりした芸で存在感を発揮。今回は昨秋の「還暦の会」で演じた音曲噺(おんぎょくばなし)「天下一浮かれの屑(くず)より」の成果が評価された。芝居のまね事や踊りなど、噺のうまさだけでなく、さまざまな「芸の引き出し」が求められる噺でもある。

 「今後もこの道を一歩ずつ、足元を踏みしめて進んでいきたいと思います」【濱田元子】

 ◇いじめ題材に思索的な作品で反響呼ぶ

                作家 川上未映子さん(33)

 受賞作「ヘヴン」(講談社)は長編小説。中学生のいじめを題材に、善悪の根拠を問いかける思索的な作品で、昨秋の刊行以来、大きな反響を呼んだ。

 「10代から90代までお便りをいただきました。物語に入り込んだ手紙が多く、私だったらこうするとか、書いて下さっているのもうれしかった」

 07年にデビュー。08年に「乳と卵」で芥川賞受賞。詩や歌手、女優としても活躍しているが、その源にあるのは、世間の常識にとらわれず、物事を深く考えたいという志向だ。

 「人は日々の行動の中で絶えず、どういう選択をするか、突き付けられています。なぜ、そうするのかを問い詰めたい」。現在は書き下ろし作品に取り組む。【重里徹也】

 ◆受賞者と対象(敬称略)

 ◇文部科学大臣賞

 <演劇>俳優、劇団前進座幹事長、嵐圭史(69)=「江戸城総攻」における徳川慶喜▽演出家、新国立劇場演劇芸術監督、鵜山仁(57)=「ヘンリー六世」

 <映画>編集技師、川島章正(59)=「ヴィヨンの妻 桜桃とタンポポ」など▽美術監督、種田陽平(49)=「空気人形」「ヴィヨンの妻 桜桃とタンポポ」

 <音楽>尺八演奏家、三橋貴風(60)=「三橋貴風 尺八本曲 空間曼陀羅 恨の軌跡」▽箏奏者、吉村七重(60)=「吉村七重〜箏曲の新たなる領域」

 <舞踊>ダンサー、振付家、岩田守弘(39)=「阿修羅」の振り付け及び「サタネラ」の演技▽日本舞踊家、三代目花柳寿美(68)=「吉田御殿」

 <文学>作家、詩人、稲葉真弓(60)=小説「海松」▽歌人、柳宣宏(56)=歌集「施無畏 柳宣宏歌集」

 <美術>彫刻家、長澤英俊(69)=「長澤英俊展 オーロラの向かう所」▽日本画家、山本直彰(59)=「山本直彰展 帰還する風景」

 <放送>プロデューサー、塩田純(49)=ドキュメンタリー「シリーズ 日本と朝鮮半島2000年(第1〜9回)」

 <大衆芸能>音楽家、坂本龍一(58)=「RyuichiSakamotoPlayingThePiano2009」▽落語家、四代目林家染丸(60)=「林家染丸還暦の会 天下一浮かれの屑より」

 <芸術振興>財団法人たんぽぽの家理事長、播磨靖夫(67)=「第10回アジア太平洋わたぼうし音楽祭 2009 in 韓国・水原市」を中心とするエイブル・アートの振興

 <評論等>編集者、俳人、齋藤愼爾(70)=著作「ひばり伝 蒼穹流謫」▽評論家、西部邁(71)=著作「サンチョ・キホーテの旅」

 <メディア芸術>東京芸大大学院映像研究科長・教授、藤幡正樹(53)=「SimultaneousEchos2009・a“Field−work”inLondonderry」

 ◇文部科学大臣新人賞

 <演劇>作家、演出家、前川知大(35)=「関数ドミノ」の作・演出及び「奇ッ怪−小泉八雲から聞いた話」の構成・脚本・演出

 <映画>映画監督、脚本家、西川美和(35)=「ディア・ドクター」

 <音楽>バイオリニスト、庄司紗矢香(27)=「リゲティ:ヴァイオリン協奏曲」

 <舞踊>日本舞踊家、山村若有子(53)=「山村若有子リサイタル」

 <文学>作家、川上未映子(33)=小説「ヘヴン」

 <美術>写真家、津田直(33)=「果てのレラ」など

 <放送>ディレクター、黒崎博(40)=ドラマ「火の魚」

 <大衆芸能>ジャズ・バイオリニスト、寺井尚子(42)=CDアルバム「アダージョ」など

 <芸術振興>演出家、鳥の劇場主宰、中島諒人(44)=「鳥の演劇祭2」など鳥の劇場における一連の活動

 <評論等>東京文化短大教授、岩切信一郎(59)=著作「明治版画史」

 <メディア芸術>アニメーション映画監督、細田守(42)=「サマーウォーズ」

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不法な妨害、毅然と対処=赤松農水相(時事通信)

 赤松広隆農林水産相は12日の閣議後会見で、反捕鯨団体「シー・シェパード」の活動家が南極海で日本の調査捕鯨船「第2昭南丸」に侵入した事件について「毅然(きぜん)とした態度を取るのは当然だ。こういう姿勢で、これからもやっていきたい」と述べた。今後も政府としては、不法な妨害活動に対し現場での身柄拘束も含め厳しく対処する意向を強調したもの。
 同相は、今回の政府の対応について「間違っていなかった」と言明。国際問題に発展する可能性も「ない」と否定した。 

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 政府は11日、鳩山首相が公邸に入居した際の費用について、公表していた内装補修費413万円に加え、清掃などに281万円かかっており、実際の支出額は694万円だったと正式に発表した。

 政府は9日に閣議決定した野党議員の質問主意書に対する答弁書で、鳩山首相については内装補修費のみを示す一方、過去3代の首相については清掃費を含めた支出額を公表していた。これについて、平野官房長官は11日の記者会見で、「(鳩山首相分は)工事代についての設問(だけ)だった。決して隠したということはない」と釈明した。

 同時に平野長官は、入居時の支出額が382万円と鳩山首相に次いで多かった麻生前首相の在任中に、公邸の空調などの設備工事(441万円)を行ったと切り出し、麻生氏の支出額は「在任中にかかったものとしては914万円だ」と指摘した。記者会見後に配布した資料では、歴代首相分は鳩山首相の支出額とは単純比較できない「在任中」の費用を加えて鳩山首相の支出額が突出した印象を与えないよう「配慮」をのぞかせた。

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米渡航手数料900円、「実質ビザ代」日欧反発(読売新聞)

 米国を短期の観光や商用で訪れる際、今後は10ドル(約900円)余計にかかることになりそうだ。

 米政府が新たに、査証(ビザ)なしで入国する日本や欧州諸国などの旅行者に義務づけている電子渡航認証システム(ESTA)のインターネット申請に手数料を課すためだ。年間で延べ300万人を超える日本人の米国旅行者の大半に適用され、第三国への乗り継ぎ客も対象となるため、影響は大きい。

 ESTAはテロ対策として導入され、申請は現在は無料だ。しかし、米議会に昨年、観光のPRやシステム運営の経費を捻出(ねんしゅつ)する目的で申請を有料化する「旅行促進法案」が提出され、下院で昨年10月、上院で2月25日に可決された。法案はオバマ大統領が4日午前(日本時間5日未明)に署名し、成立する見込みだ。

 米議会の動きを受け、日本政府は昨年、2度にわたって有料化に懸念を表明する書簡を米側に送り、欧州連合(EU)などと共同でクリントン米国務長官らに申し入れも行った。日本側は日米両政府が短期滞在者を対象にビザを相互免除する取り決めを交わしていることを踏まえ、「手数料は事実上のビザ代にあたり、取り決めの趣旨に反する」と指摘しているが、米側は「ESTAはビザではなく、入国手続きの一環だ」と説明している。

 米政府は有料化の時期を明示していないが、一定の周知期間を経て、インターネットでのクレジットカード決済などによる手数料徴収を始めるとみられる。外務省幹部は「我々の主張が聞き入れられず、旅行者に新たな負担が課されるのは遺憾だ」としている。日本側には「景気が低迷する中、米国民に新たな負担を求めずに観光振興の費用を確保する狙いだろうが、逆に観光客が減れば元も子もない」という声もある。

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伊勢崎市で民家全焼4人死亡 2人に撃たれた跡(産経新聞)

 5日午前9時10分ごろ、群馬県伊勢崎市境保泉、石材業、藤生一郎さん(53)方から火が出ているのを、近所の住民が発見、119番通報した。

 火は約2時間後に消し止められたが、木造2階建て住宅約190平方メートルが全焼。焼け跡から男女3人の遺体が発見され、藤生さんの長女、早織さん(24)が意識不明の重体で病院に搬送されたが、間もなく死亡が確認された。

 県警境署によると、遺体は藤生さんと、藤生さんの妻、啓子さん(53)と長男、祐介さん(26)とみられ、藤生さん夫妻とみられる遺体が1階寝室から、祐介さんとみられる遺体が2階寝室から発見された。

 検視の結果、早織さんと、裕介さんとみられる遺体の胸に拳銃で撃たれたような跡があることが分かり、1階寝室から、拳銃のようなものが見つかった。

 県警によると、玄関や窓などは施錠され、室内に物色された跡などは確認されていないという。1階寝室付近が最も激しく燃えていた。

 県警では遺体の身元確認や出火原因の特定を急ぐとともに、6〜7日にかけ4人の司法解剖を行い、詳しい死因や火災が起きた経緯などについて、調べる方針。

 同署によると、藤生さん方は4人暮らし。藤生さんは石材会社を経営し、祐介さんも同じ会社に勤めていた。現場は東武伊勢崎線剛志駅から約300メートルの住宅街。

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